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新刊「村を守る不思議な神様・永久保存版」(KADOKAWA)、9月15日に発売決定!

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 いよいよ、私たちの新刊が9月15日に発売されることになりました!
 そしてamazonで予約受付がスタートしました!
 下記に新刊についてご紹介いたします。

新刊の概要

 カシマサマ(鹿島様)、ショウキサマ(鍾馗様)などと呼ばれ、わらや木などで作られた人形の神様が秋田県内約150カ所の村に祀られている。数百年間、この地に伝えられてきた「疫病退散」の民間信仰を3年にわたり密着し、100人以上もの方々に取材。郷土史研究家とアートクリエイターとがコラボし、民俗学、アートなどのジャンルを超えた新しい記録と表現に挑みます。

7つの見どころ

その1

 自費出版ながら、初版1000部を半年で完売した「村を守る不思議な神様」、そして通算1500部を販売した続編を再編集。新たな内容を大幅に書き加えた「最新版」。「村を守る不思議な神様」1巻2巻を読まれた方もお楽しみいただけますよ。

その2

 「生きている古代のまじない」とその信仰を受け継ぐ人々の物語。

その3

 マタギ、ナマハゲ、郷土料理・キリタンポなども登場。秋田の文化を新鮮な切り口で再発見。
関連ブログ:「新刊のご紹介 その3 ナマハゲ・アートが生まれるまで」

その4

 ヒヤリングさせていただいた方々の似顔絵や、印象的な言葉をイラスト化。民俗学の難しさをイラストによってわかりやすく図解。

その5

 「人形道祖神」の魅力を様々な角度から描いたマンガを4編収録。「道祖神の成り立ち編」「キリタンポ編」「長老編」「カシマサマとスイカ編」。本文に登場する「鹿島流し」「長老の小玉さん」など、別の角度から深堀りしていきます。「道祖神の成り立ち編」を近日中に公開予定。どうぞお楽しみに。
関連ブログ:「新刊のご紹介 その6 マンガ『道祖神の成り立ち編』」

マンガ「きりたんぽ編」の入り部分。小松さんのお母さまが登場します♪

その6

 「人形道祖神」をアートとして表現したカラーのギャラリーページが登場。新作が8点、過去の作品を含めて16点掲載。本作に登場する道祖神を網羅。気になったカラフル道祖神画から本文へ飛べる仕掛けです。2倍お楽しみいただけます。

その7

 秋田県立近代美術館の企画展『ARTS & ROUTES~あわいをたどる旅』に出展した作品「泥塑天子を探して(2020年)」もカラーページで収録。

本書の目次

◆目次
プロローグ ~わら人形を作りなさい
第1章  人形道祖神のメジャーリーガー(湯沢市)
第2章  江戸時代の旅人・菅江真澄が見た秘境の神様(大館市)
第3章  境界と道祖神(大館市)
第4章  男と女の神(大館市、能代市)
第5章  マタギ文化と道祖神(仙北市)
第6章  明治政府が消したかった古代信仰(大仙市)
第7章  山村に生きる(大仙市、湯沢市)
第8章  大きなカシマサマと小さなカシマサマ(横手市)
第9章  奇祭! 動き出すわら人形(横手市、湯沢市
第10章  ナマハゲと道祖神(にかほ市)
第11章  幻の泥塑天子を探して(北秋田市)
エピローグ~復活と継承(大仙市)

 「人形道祖神」は8市町村の約40体が登場します。「第10章  ナマハゲと道祖神」ではナマハゲやアマハゲなども新登場しますよ。
 新登場する人形道祖神(既刊の書籍にちらっと登場しますが詳細は初めても含む)は、第1章では栄町と緑町のカシマサマ、第2章の小雪沢と新沢のドジンサマ、第3章の粕田のニンギョウサマ、第5章の吉田のワラニンギョウ、第7章の下荒沢と中荒沢のショウキサマ、第8章の中ノ又のカシマサマ、第9章の藤巻のヤクジンサマ&木下のカシマサマ、第11章では5か所の神様が新登場します。既にご紹介している神様も、情報をアップデートしているのもありますので、ほぼほぼ「新刊」なのです。

 装丁・本文・ギャラリーページのデザインは、いつも私たちの書籍のデザインを担当してくださるtobufuneの小口さん。tobufuneの畑中さん、三沢さん、素敵なデザインをありがとうございました!
 装画に使われている神様は「小雪沢のドジンサマ Ver2」。3年前のものからバージョンアップしました。「第2章  江戸時代の旅人・菅江真澄が見た秘境の神」に登場する神様です。

ご予約はこちらから

「村を守る不思議な神様 永久保存版」(KADOKAWA)

 「無名の私たちがマイナーな本を作っても読まれないのでは」というのが、活動を開始した2017年当時の状況でした。それでも、「この面白さを少しの方にでも知ってほしい。秋田にはこんな凄い文化がある」という思いで、自費出版に挑戦。そして、このたびKADOKAWAさんから出版させていただける日がくるなんて、本当に驚きです。これも自費出版時から応援してくださった皆さまのおかげだとつくづく思います。ありがとうございます!
 少子高齢化で存続が難しくなっている「人形道祖神」の文化ですが、少しでも長く続いていってほしい、という思いを込めて、今後も活動してまいります。
 奇跡的に生き続けるこのユニークな文化に、少しでも触れていただけると幸いです。
 ご予約先はこちら(amazonのサイト)

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara