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新刊のご紹介 その3 ナマハゲ・アートが生まれるまで

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 9月に発売される新刊では、後半にカラーページのコーナーを作ってもらいました。カラフルな人形道祖神&新旧ナマハゲ画がズラっと並びます。

 ナマハゲといえば男鹿市が有名ですが、今回は知る人ぞ知る「石名坂のナマハゲ」(にかほ市象潟町)画を制作。3つのお面の中から、いつ作られたのかわからない古いものを選びました。角は一本。凄みがあるお面の印象は強烈です。青い体は「ケラ」をイメージ。こちらでは樹皮を裂いたものや藁で編まれたケラを前後に着ます。

 いつもカラフル画を制作する際、個人的にお面やお姿をみただけでは絵を描けないので、その奥にある「何か」に心が大きく揺さぶられるものを探し求めます。今回も良い出会いがあるといいなと思いました。

 石名坂では日中に「小屋焼き」が行われ、夜に「ナマハゲ」がやってきます。一連の行事を取材させていただくと、「このものすごい熱量を表現してみたい」という表現欲が早々に生まれてきました。

 上記の写真は、1月に行われた「小屋焼き」の様子。小屋が焼けきるまでの数時間に地元の方に沢山のお話を教えていただきました。こうしたやり取りが、個人的にとても大切。会話の中で印象的であった、新刊と被らない3点のエピソードをご紹介します。

その1:
 最近までこの行事は他所の人にみせていなかったそう。「昔はこの行事は閉じられていた。にかほ市が紹介し始めて、ここも人を受け入れるようになった」とのこと。大変貴重な行事を取材させていただけることに改めて感謝です。

その2:
 にかほ市への移住の話になりました。市役所にお勤めのSさんは「ここに悪い人はいない。みんな素直だよ。ナマハゲがあるからかな。」とおっしゃいます。石名坂の皆様にとって、ナマハゲはなくてはならない存在であることがわかります。

その3:
 「今晩はどなたがナマハゲを担当されるのですか」と私は地元の方に尋ねました。実はこれ、愚問なのです。今思い出しても恥ずかしく、穴に入りたいくらい。なぜならナマハゲは、人間ではなく神様だからです。男性がやさしく「(当番の人が)これから山に(ナマハゲを)迎えに行くのですよ」とそっと教えてくださいました。

ナマハゲの詳細は是非、新刊で!

 新刊をご覧いただくと、私の心が揺さぶられた数々の過程を詳しくお楽しみいただけます。新刊の概要はこちらから。またご予約も承っております。→amazonページ

おまけ

ナマハゲのポストカードが大変好評いただいております!

 現在秋田県内では「なまはげ館」(秋田県男鹿市)(関連するブログ記事はこちら)と秋田空港ターミナルビルで絶賛発売中です。先日2000枚刷ったポストカードの在庫がなくなり慌てて追加注文いたしました。「秋田のお土産に」と手にとっていただけたことがとても嬉しく思います。こちらから詳細をご覧いただけます。

おまけ その2

ロックなナマハゲTシャツ、ご自宅でもフェス気分

https://www.facebook.com/izumim2/posts/4248881695189856

 小松さんの奥様とお嬢さんが一緒にナマハゲTシャツを着てくださっています。とても嬉しくご紹介♪
 私も大事な場面では必ず着用するナマハゲTシャツ。
「ロックでアート」「誰とも被らない孤高感」、これ一枚で自分の人となりを表現できるような気持ちになり大変便利。人形道祖神Tシャツの中でもとりわけ人気のデザインです。
 奥様着用の黒のナマハゲT/お嬢さんの白のナマハゲT

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara