Blog

村を守る不思議な神様が11月に大館に集結します!

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 突然ですが、11月11日(土)12日(日)に大館の樹海ドームで開催される「新・秋田の行事 in 大館2023」に『不思議な神さま館』が登場することになりました!

【目次】
・「新・秋田の行事 in 大館2023」について
・展示のきっかけ
・「不思議な神さま館」の見どころ
 【 1 】不思議な神様が樹海ドームに集結!
 【 2 】神山のニンギョウサマが会場を巡行いたします!
 【 3 】ワラ編みのワークショップ開催!
 【 4 】4つの集落の書籍未発表のストーリーが登場!
・今回のビジュアルについて
・詳細・お問い合わせ

「新・秋田の行事 in 大館2023」について

 国指定重要無形文化財を始め、秋田県を代表する伝統芸能が一堂に会する、秋田でしか味わえない新しい伝統芸能の祭典です。今回は「ハチ公生誕100年フェスティバルin大館」と同時開催で会場を盛り上げます。(「新・秋田の行事」サイトより)

出演団体
毛馬内の盆踊(鹿角市)、秋田の竿燈(秋田市)、山田獅子踊り(大館市)、西馬音内盆踊(羽後町)、粕田酒こし舞(大館市)、願人踊(八郎潟町)、秋田県子ども民俗芸能交流大会として花輪ばやし(鹿角市)、鳥形獅子踊り(能代市)、根子番楽(北秋田市)、藤琴(上若)豊作踊(藤里町)福田獅子舞(北秋田市)川口獅子踊り(大館市・下川沿中学校) https://shinakitanogyouji.jp/

会場のニプロハチ公ドーム(大館樹海ドーム)を見学させていただきました

 

展示のきっかけ

 今年2月に秋田芸術劇場「ミルハス」で開催された「あきた無形民俗文化財万博~カタチなきたからもの~」のフライヤーやポスターのイラストをご覧くださった日本テレビ系列局「ABS秋田放送」のMさんとSさんがお声をかけてくださったことがきっかけです。「宮原さんのイラストにひと目でやられてしまいました」と大変光栄なお言葉をいただけたことが大変嬉しく思いました。一緒にデザインを作ってくださったわらび座さんとデザイナーの伊藤靖史さんに、改めて感謝申し上げます。

「不思議な神さま館」の見どころ

【 1 】不思議な神様が樹海ドームに集結!

末野のショウキサマと鹿島船

 現在秋田公立美術大学に収蔵されている高さ4メートルの末野のショウキサマや小掛のショウキサマが、大館市からは実際に祀られている祠から小雪沢のドジンサマ、神山のニンギョウサマ、中羽立のニンギョウサマがいらしてくださいます。これほどの神様が一同に集まるのは、ANPの活動では初めて。人形道祖神の本場秋田でご覧いただける機会は滅多にありませんので、この機会に是非!

集結する神様
末野のショウキサマ(附:鹿島人形と鹿島船)
御返事のカシマサマ
小掛のショウキサマ
山田のジンジョサマ
中羽立のニンギョウサマ
神山のニンギョウサマ
小雪沢のドジンサマ

【 2 】神山のニンギョウサマが会場を巡行いたします!

 男女一対のワラ人形、神山のニンギョウサマがリヤカーに乗って会場を巡行いたします。神山からいらしてくださる「神山諏訪青年会」会長の山本さん方々が大きな太鼓と笛を演奏しながらお祭りの様子を再現してくださいます。2日目の午後14時過ぎを予定。10分ほど巡行ですのでお見逃しなく!
 この度のイベントに向けて、ニンギョウサマのボディを新しく作り替えられたそうです。とても楽しみです!

【 3 】ワラ編みのワークショップ開催!

山田集落のみなさま。何を作ろうとご相談したところ、タラ編み機のミニチュア版をみせてくださいました

 1日目はジンジョサマを祀る山田集落のみなさんと「俵編みの技術を使った鍋敷き」を、2日目はニンギョウサマを毎年作られるワラ編みの達人とつくる「お正月にご自宅で飾る注連縄」を予定しております。ご予約の方を優先にさせていただき、空きがございましたら当日にご参加いただけることを予定しています。(変更の可能性あり。山田の会は限定15名様、中羽立の会は5名様を2回の予定。有料)
詳細が決まりましたら改めてお知らせいたします。

【 4 】4つの集落の書籍未発表のストーリーが登場!

展示用のラフ。カラフルな壁面で展開し、巡回していただくイメージ

 今年2月にあきた芸術劇場「ミルハス」で開催された『あきた無形民俗文化財万博 カタチなきたからもの』で大変好評いただきましたアート展示&ギャラリートークが、ほぼ書き下ろしを携えてやってきます。ギャラリートークはおかげさまで大好評いただきました。(その様子はこちら

 先日大変お世話になった秋田県の担当の方に「アンケートでは一番印象に残ったブースとして、人形道祖神がとても多かったですよ」と教えてくださいました。(一緒に会場を作ってくださったわらび座さんと、人形道祖神をお貸ししてくださったみなさまのおかげです!ありがとうございました!)

 今回は4つの集落のストーリーに焦点を充てます。

 山田集落では、リーダーの赤坂さんの言葉「いずれここで生きる意味がわかるようになる」がとても気になり、その意味を追って敢行したリサーチを元に作品を発表。伝統行事を守り続けることが難しい中、それでも「ジンジョ祭り」に奮闘するみなさんの熱いお姿がありました。

 大森集落編では、かつて六本木の美容師として働いていた女性を通じて大森のニンジョサマの行事を追います。美容師の経験がニンジョサマつくりに活かされていました。タンポの会(きりたんぽ)の本当のところの事情も興味深かったです。(大森のニンジョサマについての作品発表は初!)

 中羽立集落では、今は亡きワラの達人が作られたケラなど見事な作品を展示いたします。達人のお嬢さんやお弟子さん方々の証言もご紹介し、そこからなにかがみえてくるかもしれません。

 そして4メートル級の末野のショウキサマを作る末野集落について。今年7月にショウキサマ立てを取材させていただくと、今年は何かが違うことに気付きました。集落全体の気運がさらに高まっていたのです。その理由について、6年にわたる取材を通じて考察いたします。

今回のビジュアルについて

 「新・秋田の行事 in 大館2023」のビジュアル用イラストを担当させていただきました。この度は「ハチ公生誕100年フェスティバルin大館」と同時開催のため、「秋田の伝統行事」と「秋田犬」とをミックスしたイラストのオーダーを、企画・進行を担当されるABSのMさんから賜りました。

 「貞九郎の姿をした秋田犬を果たして絵で表現できるだろうか・・・?」と恐る恐る制作に着手したところ、奇跡的に納得がいくブサカワ系兼アート要素をもったものが生まれました(と思います)。かわいいかわいいとそのまま高いテンションで残りの4点を一気に描きあげました。

 皆様に複数のイラストラフをご覧いただき、最終的に2つタイプの絵を描くことになりました。一つは秋田犬らしさを残した「踊る秋田犬バージョン」、もう一つはおどろおどろしさを全面に出した「笛と太鼓と秋田犬バージョン」の2タイプです。

踊る秋田犬  願人踊(秋田県指定無形民俗文化財・八郎潟町)

太鼓と秋田犬 毛馬内盆踊り(ユネスコ無形文化遺産・鹿角市)より
笛と秋田犬 国見ささら(秋田県指定無形民俗文化財・大仙市)より

迫力満点の神様が鎮座!

11月11日、12日は是非大館へいらしてください♪

詳細・お問い合わせ

●名称:伝統芸能の祭典「新・秋田の行事 in 大館2023」
●日時:2023年11月11日(土)~12日(日)
●場所:ニプロハチ公ドーム(大館樹海ドーム)
●内容:伝統芸能公演、観光展、ワークショップ 等
●主催:新・秋田の行事実行委員会、秋田県、大館市
●お問い合わせ先:「秋田県文化振興課」018-860-1529、「大館市観光課」0186-43-7072

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara