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2月5日、秋田市内で「あきた無形民俗文化財万博~カタチなきたからもの~」が開催!

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 秋田県の「国指定の重要無形民俗文化財」の数は全国1位を誇ります。そんな県内の無形民俗文化財が1日限定で「秋田芸術劇場ミルハス」(秋田市)に大集合!そして入場無料。(主催:秋田県/企画・運営:わらび座

 当日は人形道祖神のブース「不思議な神さま館」も登場します。
 「樽見内のカシマサマ(横手市)」「中荒沢のショウキサマ(大仙市)」、そして小松さんが横手市大森の末野集落の皆様からお預かりしている「鹿島船」と「鹿島人形」が一同に展示されます。
 展示にあわせて秋田人形道祖神プロジェクトによるギャラリートークも開催!(詳細は下記にて)

●目次
【 1 】 メインステージで披露される無形民俗文化財のご紹介
【 2 】 展示や体験コーナーのご紹介
【 3 】 ANPのギャラリートーク
【 4 】 メインビジュアルのデザインとイラストについて
【 5 】 お問い合わせ先
【 6 】 後日談:大好評いただいたギャラリートークの詳細をレポート

https://twitter.com/art_warabiza/status/1609799433256075266

メインステージで披露される民俗芸能のご紹介

・「飾山囃子(おやまばやし)」(秋田県仙北市) →秋田魁新報社の参考動画
・「毛馬内(けまない)盆踊」(秋田県鹿角市) →「まつりと」の参考動画
・「白岩ささら」(秋田県仙北市)→わらび座による解説動画
・「川口獅子踊り」(秋田県大館市) →大館市公式YouTube動画
・「切石ささら」(秋田県能代市) →わらび座による解説動画
・「西馬音内(にしもない)盆踊り」(秋田県雄勝郡羽後町) →羽後町みらい産業交流課によるライブ配信動画
・フィナーレ →上記の全出演団体や男鹿のなまはげが共演!

展示あり、体験も盛りだくさん!

 文字部分を拡大いたします。

 これほどまでに秋田の魅力をぎゅっとまとめた展示&体験コーナーが他にあるでしょうか。
 「なまはげ館」では、大人がびっくりするような迫力満点のナマハゲ体験が再現されます。また男鹿の各地域で使われるお面が展示されたり、AR技術を用いてスマホ上でナマハゲに変身できるのだとか。
 「竿燈館」では、いつも眺めて楽しむ竿燈に挑戦できるコーナーが設置されます。(随時受付)
 「箕(み)づくり職人 田口召平さんの館」では、田口さんから直々にお話を伺うことができるそうです。人形道祖神の取材のように当時のお話をいろいろお聞きしてみたい。ちなみに「箕」とは、脱穀したモミに交じるワラくずなどを取り除いたり、土などを運ぶカゴのような道具のこと。田口さんが作られる箕にはイタヤカエデやフジヅル、根曲がり竹が使われるので、ワラ編みとはまた異なる魅力があるのだろうと思います。

ANPのギャラリートークについて

 「不思議な神さま館」にて、30分のギャラリートークを全部で4回行います。
1回目:10時40分~11時05分(予約可。定員20名様まで)
2回目:12時00分~12時25分(予約可。定員20名様まで)
3回目:13時30分~13時55分(予約可。定員20名様まで)
4回目:15時00分~15時25分(予約可。定員20名様まで)

 上記の「なまはげ館」「竿燈館」「田口召平氏さんの館」の体験イベントと重ならないようタイムスケジュールが構成されていますので、ご都合よいタイミングをお選びくださいませ。
 ちなみにメインステージの開演が14時からですので、1~3回にご参加いただけますとすべて楽しんでいただけるかと思います。(3回目は終了時刻が5分前ギリギリですのでお気をつけて)

 ギャラリートークでは一見難しそうな人形道祖神文化について、小松さんがわかりやすく解説いたします。そして宮原から「不思議な神さま館」で展示される今回新しく描き起こした「ささら」と「西馬音内盆踊り」、そしてこれまで描きためた人形道祖神の原画についての解説と、見に行った際に活用していただける「人形道祖神の楽しみ方」をお話しいたします。

 事前予約が可能です。当日は混雑する可能性が大きく、余裕を持ってお席を確保される場合はこちらからどうぞ。

【訂正】
「不思議な神さま館」ブースで行われるギャラリートークではお席がないことがわかりました。早とちりしてしまい申し訳ございません。展示された神様や原画をゆっくりみながらお話しさせていただきます。既にご予約いただいた皆様、誠にありがとうございます。当日は楽しみにお待ちしております。

デザイン&イラストについて

 昨年10月、わらび座の企画を担当されているYさんとKさんより、「あきた無形民俗文化財万博~カタチなきたからもの~」の広告ビジュアルのイラストをご用命いただきました。人形道祖神の絵をご覧くださったことがきっかけで実現。とても光栄なお話で喜んでお引き受けいたしました。

 11月に「NHKあさイチ」の撮影で秋田入りした際、わらび座の企画のご担当YさんとKさんと打ち合わせを行いました。(そのときの様子はこちらから)2回の秋田出張から大阪へ帰るやいなや、すぐさま制作に着手しました。

「ささら」白岩ささらと切石ささらをミックスさせていただきました
左:竿燈/右:西馬音内盆踊り

 絵を制作する中で、わらび座さんらしい2つのエピソードをご紹介します。1つは、イラストラフを作る際「西馬音内盆踊り」のポージングがわからず困っていたところ、わらび座のKさんがリモート会議の画面越しに「西馬音内盆踊りを踊れるので、説明しますね。このポーズやこんなポーズが、西馬音内盆踊りの代表的なものです」など詳しく解説してくださり、この問題を悠々とクリア。大変助かりました。
 2つめは「ささら」のイラストラフをお渡しした際、「もっと躍動感がほしい」とご要望があったこと。はてどうしたら躍動感が出るのだろうと思っていたところ、言葉での説明が難しく参考動画を送ってくださいました。何かがみえてくるまで何度も見ました。そしてブラッシュアップし描き上げた「ささら」は、確かに前回に比べてずっと良くなりました。わらび座の皆さんの的確な「目」に改めて感銘を受けました。

 チラシのデザインを手掛けたのは、写真とデザイン事務所Creative Peg Works(秋田市内)のイトウ ヤスフミさん。初めてご一緒にお仕事をさせていただきましたが、テキパキデザインを進められ、とてもスムースに制作が進行いたしました。
 「打ち合わせで秋田市内の全小中学校に同チラシが配布されるとお話がありましたので、小中学生向けにポップで可愛い感じというイメージで、子どもたちの目に留まるように意識しました」とのこと。

 登場する人形道祖神たちが「ささら」「竿燈」「西馬音内盆踊り」「なまはげ」と一緒に踊る様子は楽しげで、万博感満載の素敵なデザインだと思いました。イトウさん、ありがとうございました!
 わらび座のKさんから、「『すごくいいね!』と事務所でもちきりです」と嬉しいお言葉を頂戴しました。こうして皆さんのお力を結集していいものを作り上げる過程はとても楽しく、ご一緒することができて本当によかったと思いました。

2月5日は、あきた無形民俗文化財万博の日
お問い合わせ、ご予約のお申込みはこちらまで

『あきた無形民俗文化財万博~カタチなきたからもの』(主催:秋田県)

●日程 2023年2月5日(日)
●会場 あきた芸術劇場 ミルハス[秋田市]
●料金 入場無料
●事前予約[Webフォーム]はこちら
●お問い合わせ・お申込み
あきた無形民俗文化財万博運営事務局
TEL 0187-44-3915(わらび座内)
受付時間 9:30~17:00
MAIL gekijyo1@warabi.or.jp
わらび座様ホームページのご案内はこちらからどうぞ

秋田の魅力が詰まった「あきた無形民俗文化財万博~カタチなきたからもの~」。個性豊かな秋田県の無形民俗文化財が一同に集結するのは本当に奇跡。この機会に是非、お足をお運びいただけましたら幸いです。

好評いただいたイベント詳細をレポートします

 おかげさまで大盛況となりました。ありがとうございました!
 イベントを通じて、ご一緒させていただいたわらび座さんのすごさや、「無形民俗文化財」という難しい内容を楽しんでいただくために従来のギャラリートークを工夫し、結果を出すことができた経緯を下記にまとめました。ご参考になれば幸いです。

▼宮原のブログ「hacco」
「その1 ~出発編」
「その2 ~原画展示編」
「その3 ~わらび座さんの魅力 前編」
「その4 ~わらび座さんの魅力 後編」
「その5 ~ギャラリートーク【前編】」
「その6 ~ギャラリートーク【中編】」
「その7 ~ギャラリートーク【後編】」
「その8 ~フィナーレ、『なまはげ』と『ささら』」

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara