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【前編】企画展「ふくしま 藁の文化」を見に行く! ~1日目

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 肌寒くなった11月2日、福島県立博物館(会津若松市)で開催中の企画展「ふくしま 藁の文化~わらって、すげぇんだがら~」に行ってきました。
 私こと宮原は埼玉から新幹線に乗り、会津若松へ向かいます。

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 一方、小松さんは秋田から車でやってきます。「親孝行がしたい」と、今回は新刊の「きりたんぽ編」に登場するおかあさまのミキコさんと、叔母さまのマキコさんと3名での参加です。最近ミキコさんに元気がないと伺っていたので、無理のない範囲で、旅を楽しんでいただけたらと思いました。

「村を守る不思議な神様・永久保存版」(KADOKAWA)の「キリタンポ編」に登場するミキコさん
(C)necco.inc , Photo by Hitomi Natsui
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 12時半過ぎ、叔母さまのマキコさんが運転する小松家カーが会津若松駅に到着。久々の対面に心が躍ります。長時間のドライブでミキコさんはお疲れの様子でしたが、まずは皆でお昼を食べることにしました。
 駅の観光案内所でお昼のおすすめを伺いました。「会津の郷土料理に、わっぱめしを蒸気で蒸したものがあります。風情ある建物で頂けるので楽しめますよ」と教えていただいたのが「割烹・会津料理 田季野(たきの)」。

糸沢陣屋を移築復元した建物だそうです。趣がありました。
福島のお米も美味しい!

 蒸したばかりでアツアツのわっぱめし。全員「美味しい!」と箸が進みました。いつも少食の美食家・ミキコさんも完食。

 腹ごしらえができたので、これから奥会津へ向かいます。会津若松駅から車でおよそ30分、「やないづ縄文館」(河沼郡柳津町)に到着。縄文時代中期から後期にかけての石生前(いしゅうまえ)遺跡から出土した火焔型土器が陳列されています。火焔型の造形に小松さんは大興奮。

 お次は「生活工芸館」(大沼郡三島町)へ。その間、車窓から見える奥会津の紅葉が美しいこと。「これぞ里山」という感じがし、秋田とはまた異なるのが印象的でした。

 「生活工芸館」では、昔ながらの方法で「ヒロロ(カンスゲを縄にして編む)」や「マタタビ」、「山ブドウの皮」などを用いて編みこんだカゴやバッグが販売されています。その丁寧な編み具合と、独特の美しさに心が奪われてしまいました。

右がからむし工芸博物館

 最後に、「からむし工芸博物館」(大沼郡昭和村)へ向かいます。「からむし」とは、縄文時代より使われてきた植物繊維(イラクサ科の多年草で苧麻(ちょま)とも呼ばれる)のこと。虫ではありません。ちなみに、以前にかほ市横岡のサイノカミの小屋建て行事を取材させていただいた際、「からむし」が登場したことがあります。子孫繁栄を祈り、ワラで作られる「ヌサ」に入れる7種アイテム(串柿・ゆずり葉・昆布・魚・するめ・からむしの糸・炭)の内の1つでした。こんなところで「からむし」と出会えるなんて、不思議なご縁です。

ヌサ。男の子の数だけ作られます。

 ちなみに「からむし工芸博物館」の近くに双体道祖神がありましたよ。初めてみるその姿に「これか~!」と感慨深く思いました。

 また、道中に地熱発電がなされているであろう、大きな湯気が噴出している場所や、秘湯感満載の「西山温泉」を通り過ぎました。実はこの近くで、次回のブログでご紹介する「ニンギョウマンギョウ」行事が行われていることが後日判明。「こんな秘境で、あのようなディープな祭りが行われているなんて・・・。いつか絶対取材させていただきたい」と思いました。

 この後グル~と南のルートを1時間半車で走り、会津若松市街に戻りました。
 明日はいよいよ福島県立博物館で講演会です。そして、ずっと楽しみにしていた展示を拝見します。つづく

「ふくしま 藁の文化~わらって、すげぇんだがら~」

期間 /令和3年10月9日(土)~12月19日(日)
会場 /福島県立博物館 企画展示室
〒965-0807 福島県会津若松市城東町1-25
料金 /一般・大学生 800円(20名以上の団体:640円)、高校生以下無料
休館日 / 毎週月曜日
開館時間 /9:30~17:00(入場は16:30まで)
主催 /福島県立博物館

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Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara