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代官山蔦屋書店スライド&トークショー「秋田人形道祖神めぐりグレイテストヒッツ」 内容のご紹介 その3

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

今までのトークショーの中で一番驚きの声が挙がった湯沢市御返事(オッペチ)のカシマサマをご紹介します。

昨年夏に取材させていただき、初めて目にした「ガモ突き」の威力に驚愕しました。 「なぜこんな素晴らしいお祭りが県内外にあまり知られていないのだろう?」と思い、東京など様々な会場でご紹介しました。すると、ガモ突きのシーンでは「ええ!!」と大きなどよめきがあがったり、岩崎地区のおじいさんに「あのガモ突きのお祭りはいつやるの?見に行ってみたい」と尋ねられたり、じわじわ反響があったようです。

今年は、秋田から東京へ車で向かう途中オッペチに立ち寄り、お祭りから参加させていただきました。
「村を守る不思議な神様2」にて詳細をご覧いただくことにして、今年の風貌は昨年とそっくりです。

同祭にはカメラマンの方々が毎年数名参加されます。今年もたくさんシャッターを切る音が辺りに響いていました。

小さな男の子が恐々カシマサマをみています。お父さんが「大丈夫だよ」と言っているようです。
オッペチの小さな子供にとっては、カシマサマはナマハゲのように恐れられる存在みたいです。

今年も家々を巡り、ガモ突きをしていきます。重いカシマサマを背負った若い男性の肌から汗があふれてきます。それでも、最後まで「フーフー!」と声を張り上げていきます。この風景をじっとみていると、心のボルテージが上がり一緒に「フーフー!」と叫んでしまいそうになります。

途中、カシマサマの担ぎ手のリーダー・Sさんに呼び止められました。「このお祭りの日には特別な食べ物があります」と、ご自宅に連れていってくださいました。

神様をお迎えするときにつくるお料理。昔はどの家でも作られていたそうです。写真はSさんのおかあさまのお料理。動物性の食材を使わない精進料理が基本とのことでした。

最後にカシマサマを祠におさめます。周囲は真っ暗で、軽トラのライトで光源を得ます。

古いカシマサマを燃やします。
今年も素晴らしいお祭りでした。

今週末10日(日)に代官山蔦屋書店さんにて開催のスライド&トークイベントでは、オッペチのカシマサマの動画を沢山ご覧いただきます。どうぞお楽しみに。イベントの詳細とお申し込みはこちらからどうぞ。

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara