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大仙市南外でのワークショップ、会場は心ひとつにボルテージあがる!

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

秋田ではたわわに実った黄金色の田んぼが続きます。トンボが飛び交い、実りの秋の季節がやってきました。爽やかな天気に恵まれた南外では、大仙市地域おこし協力隊の狩野さんが主催のイベント「『大切なものを手でつくる 』 ワークショップ@南外 [秋田人形道祖神プロジェクト × 中荒沢集落 ショウキサマ]」が開催されました。

先にわたくしこと宮原の感想を申します。同イベントを通じ、神様を作る方々とイベントに参加した皆様との間に自然と団結力が生まれ、これほど心ひとつになった瞬間を体感できるなんて、と大変驚きました。
下記に時系列でご紹介します。

上の写真は、会場で小松さんがプロジェクターの設置をしている様子。今回は1時間15分にスライド&トークショーを収めることを目標に、動画は泣く泣く割愛し、代わりに県内の様々な人形道祖神を知ってもらえる内容にしました。
荒沢集落のIさんは「色々あるんだなあ。面白かったよ!」、参加されたIさんは「こないだ秋田市でみたスライドとまた全然違うね!」とコメントを頂きました。

イベントに参加された皆様と荒沢集落の皆様とが自己紹介をされている様子。
少しずつお互いを知り合っていく過程が興味深かったです。主催の狩野さんが大事にされている方法だそうです。
Webで同イベントのことを知ってくださり、朝5時に青森県のつがる市からいらしてくださったSさん、関東から移住されたFさん、ご家族で人形道祖神巡りをされているSさん、北観音堂のオニョサマの取材で我々を助けてくださったIさん、インド哲学を学ばれているSさん、等々、顔ぶれがとても豊かです。

トークイベントが終了後、ランチタイムに入ります。写真はランチ担当の神谷恵里さん。荒沢集落の方が育てられたそば粉を用い、トルティーヤを作っている様子。

無農薬のじゃがいもとトマトをオーブンで焼き、ハーブを載せたものをトルティーヤで巻いていきます。
ちなみに秋田ではそば畑を結構みかけます。減反政策でお米の代わりに育てているそう。

野菜たっぷりのカレー。美味しかったです。トルティーヤも塩味が絶妙であと5個食べることができたと思います。ご馳走さまでした。
さあ、これからショウキサマの作り替えとサンダワラづくりが始まります。

中荒沢集落の皆様が作り始めました。こちらのショウキサマは会場である 南外民俗資料交流館に資料として収められています。10数年前に作られていたものをリニューアルするというのが今回の目的。本物のショウキサマは「村を守る不思議な神様1」で紹介している祠にいらっしゃいます。

ワークショップ用に特注した サンダワラをつくる装置。

Iさんが初めて作ったサンダワラ。美しい・・・!

中荒沢のIさんから教えを受け、サンダワラづくりに励みます。
上のお二人はとても楽しそうに作られていましたよ。なんと2つも作ってしまったそう。
私も作らせていただきました。以前ワラで縄をつくるワークショップに参加したことがあり、当時はあまりにも難しく「自分は不器用なのだから、ワラは一生触らない」と心に決めておりました。しかし、中荒沢の皆様が温かく誘っていただけたので、恐る恐る編み始めました。・・・すると、意外とスムーズに編みこんでいけます。出来上がったサンダワラをめくって様子をみてみると、きれいに仕上がってました。思わず独り言で「いいんじゃないの~!?」とつぶやくと、それを聞いていた集落のおじさま2人も、合わせて「 いいんじゃないの~!? 」と言ってくださいます。嬉しくて嬉しくて、小松さんにも見せに行きました。すると、小松さんはサンダワラづくりに大苦戦。「腰が、腰が・・・」と腰痛持ちの小松さんはサンダワラづくりに必要な姿勢が取れず苦しんでいたので、代わりに残りの制作を引き受けました。

作り替え前のショウキサマ。

作り替えたショウキサマ。
10年も立つと、重みで背中が曲がってしまうそう。今回ボディに芯を入れたそうなので10年後もきれいな姿勢を保ってくれそうですね。

長老と主催の狩野さん

完成したサンダワラを、参加されたみなさんが楽しそうに記念に持って帰ります。(私のサンダワラは上のショウキサマのおっぱい・おへそ・お膝のどれかに使っていただきました。)

最後に全員で写真を撮ったり、集合して荒沢集落の長老の方にお話を伺ったり、今回のイベントの総括と今後の目標について語り合いました。みなさんのお顔はキラキラしているように見えました。
荒沢集落の貴重なこの文化を、もっとたくさんの方にも見てほしく、そのためにも素晴らしさを広めていかねば!と心に誓いました。

今回のイベントは、主催の狩野さんが荒沢集落の皆様をはじめとして、今回4回目となるワークショップで築かれた信頼関係があるからこそ実現しました。そんな大切なイベントにご招待いただき大変光栄です。会場で生まれた団結力に、今後の人形道祖神を通じた活動の可能性と大きな喜びを改めて知ることができました。ありがとうございました!

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara