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お面の謎が次々解明!アート&フィールドワークの新しい形。原画展 at 田沢湖図書館

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

 7月の第一日曜日は「末野のショウキサマ (横手市大森) 」のお祭りの日でした。末野集落を取材させていただくのは今回で3回目。独特な言葉のイントネーションを少し理解できるようになった私は、嬉しくて精力的に駆け巡り皆様にインタビューさせてもらいました。また、何度見ても末野のショウキサマは素晴らしかったです。後日ブログで詳細をアップします。

 そして本題です。現在、田沢湖図書館(仙北市田沢湖生保内)にて「悪疫退散!村を守る不思議な神様 小さな原画展」が開催されています。(主催:仙北市教育委員会、仙北市立田沢湖図書館) 詳細はこちらからどうぞ。

 展示がスタートして5日目、早くも図書館の齋藤さんから熱いメールが続々届いています。その様子をリポート!
 搬入時に大きなテーブルの上にマップを広げ、小松さんがお面の場所に印をつけ、私が付箋に質問を書きました(その時の様子はこちら)。地元の皆様と交換日記のようなやりとりが生まれてほしい、とみんなで考え、最終的に齋藤さんの手によって、見事な布陣の「おにょさまマップ」が完成しました。

齋藤さんがつくられたおにょさまマップ

 日曜日の夕方、斎藤さんが会場の戸締りをしていたところ、情報を付箋に書いていらっしゃる方がいたとか。
 う、嬉しい・・・。貴重な情報をありがとうございます!
他にも「このお面は、昔は山にあったんだよ」と教えてくださる方もいらっしゃったそう。

 また「この周辺にお面の空白地帯がある」と小松さんが指摘する地区の情報も集まってきている、と齋藤さん。かつては人形道祖神が存在していたかもしれませんね。

 さらには、「幻のワラニンギョウ」こと下中川原の仁王様が、明治5年頃に廃仏毀釈(※)によって移動させられたことが記述された貴重な資料のコピーをくださった方も。
※詳細は「村を守る不思議な神様 1」の「斉内のオニョサマ編」に記載

 私たちが知らない情報が続々集まってきている様子を聞くと、胸が熱くなります。斎藤さんをはじめとして図書館の皆様と地元の皆様との信頼関係なくしては起こりえないお面の「波動」。展示最終日までにもっと謎を解明していきたいです。

 知られざるオニョサマの変遷や存在を知るにつれ、私の心の中で「お面」が生きている「神様」へ変貌し、仙北市のすべてのオニョサマを絵に表現したくなります。この機会に仙北市に存在する人形道祖神の情報を集め、未来へ伝えていけるような手ごたえある郷土資料ができるといいなと思います。

「悪疫退散!村を守る不思議な神様 小さな原画展」
日時:7月4日(土)~8月23日(日)
開館時間:火~土(9~18時)、日(9~17時)
休館日:月・祝日・月末休館日
会場・お問い合わせ:田沢湖図書館2Fホール TEL 0187-43-1307
主催:仙北市教育委員会・仙北市田沢湖図書館

スライド&トークショー ※満席となりました
日時:7月15日(水)14~16時
定員:三密回避の為、少人数制で15名様
会場:田沢湖図書館
お問い合わせ:TEL 0187-43-1307(要予約)

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara