秋田もやっと初夏の気配になってきました。
6月最初の日曜日、能代市二ツ井の小掛(こがけ)でショウキサマ(※)が新たに作られる様子を取材したのでレポートします。
※「村を守る不思議な神様1」で「シド・アンド・ナンシー」のような神様としてご紹介。
今回はいつもの取材と様子が少し異なります。通常は古いものから新しい神様へ作り替える過程を取材させていただきますが、今回は新たに1体の神様を作っていただくからです。実は・・・首都圏の美術館に展示するためのレプリカ制作が今月からいよいよ本格的にスタートしました!(レプリカといっても、「魂入れ」が行われる等、その集落にとって本物の神様と変わりません)
外出自粛を経ての2ヶ月ぶりの取材に心躍ります。結果を先に申しますと、取材を終え、小掛集落を出る際、私たちはなんとも言えない大きな感動の渦にいました。久々の取材で嬉しかったのだろうと思いましたが、帰宅後この日取ったメモをまとめている内に、一人の男性の存在がとても大きかったことに気付きました。この方の生き様や考え方を教えていただいている内に、知らぬ間に大きな影響を受けていたのでした。
朝8時半過ぎ、小掛集落に到着

晩秋に展示のご相談に伺った以来の小掛集落。周囲は青々とし初夏の風景に様変わりしていました。
集会所前の広場でショウキサマ作りが開始されています。小掛のショウキサマは毎年表の杉の葉を着せ替えるだけで、本体を作り替えません。ちなみに2017年7月、60年ぶりに老朽化した本体ごと作り替えられたことは「村を守る不思議な神様1」でご紹介した通り。
この日は新たに1体作っていただけるので、本来であれば60年後でないと拝見できないはずが、なんという幸運なのでしょう、眼福にあずかることができました。
あれ、男神じゃない・・・?

奥の小屋近くでお面を発見しました。目が銀色で、眉毛が繋がっていません。もしかして今作られているのは男神ではなく、女神?
村の区長の成田さんに確認してみると、「そうです、今女神を作っています。ちなみに男神は現在『道の駅ふたつい』に居ますよ。そちらと対です。」
ということで、首都圏にお連れするのは男神より少し小柄の女神になります。といっても、完成形は私より大きい。「他に展示される神様は男神が多いので、バランスが良くなりますね」と小松さん。
10時の休憩を経て、11時半までにおおよそのボディが完成。あとは手の「骨」への肉付けと、おっぱい&おへその作業を残すだけとなりました。頭の取り付けと大量の杉の葉をさしていく作業は首都圏へお連れする当日に行われます。暑い時に採取した杉の葉は、色が緑から赤に変わるのが早いと聞きます。会期までどれほど変化するのかは全くの未知数。流れのままにいきます。
個人的には、おっぱいとおへその取り付け作業が今までみたことがない大迫力で、度肝を抜かれました。ショウキサマのお姿は後編にて。
消えたショウキサマを探せ!

成田さんのご尽力で「隣の集落にお面があるらしい」ことがわかり、お昼前に連れて行っていただけることに。
小掛近辺は人形道祖神の空白地帯だと考えていましたが、どうやらかつてはショウキサマが存在していたことが少しずつわかってきました。確かに独特な風貌をした小掛のショウキサマが二ツ井付近にポツンとあるのは不可解です。
この日の調査では新たなお面と対面することができました。二人とも大喜び。小松さんは消えたショウキサマの痕跡を追い求め、「小掛のショウキサマ編」を壮大に書き上げる予定です。どうぞご期待ください。
このあと、二ツ井駅前で小松さん念願の食堂へ。
つづく