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人形道祖神を首都圏へお連れしたい。横手市大森・末野編

投稿者:宮原 葉月 投稿者:宮原 葉月 宮原 葉月

来年の夏、首都圏の博物館で秋田の人形道祖神を紹介する企画の準備を進めています。この日は横手市大森の末野集落に伺いました。こちらの人形道祖神・ショウキサマは『村を守る不思議な神様2』にも登場します。
※今年夏に行われた末野のショウキサマ作り替えの様子はこちら

雪の時期に訪れたのは今回が初めて。末野のショウキサマがいらっしゃる辺りは護岸工事が行われていました。来年は作り替え行事の風景がガラリと変わりそうです。

集落のリーダー・Sさん宅に伺います。事前に電話で簡単なお話をさせていただき、この日は詳細についてご相談させていただきます。
ご自宅にあがらせていただくと、大きなコタツにSさんがいらっしゃいました。

左がSさん。右の男性はショウキサマの「頭」づくりの達人・Tさんです。
首都圏での企画のご相談をさせていただきました。展示用に4メートル級の神様をもう1体作るとなると大変です。既に稲の刈り取りが終わってしまい藁の確保が難しく、その上たくさんの人手が必要だからです。「すごい場所でやるんだよなあ・・・」とSさん。集落の皆様に相談していただけることになりました。

末野集落といえば、「鹿島流し行事」もあります。各家で小さな「鹿島人形」を作り、藁で作られた龍型の船で人形を集め、最後に燃やすお祭りです。
私たちは「ショウキサマと鹿島人形が揃ってこそ『末野』の魅力を沢山の方にお伝えできるのではないか」と考え、大胆にも「鹿島人形」と「龍の船」も首都圏の博物館で展示したい旨をお伝えしました。
(ちなみに末野の鹿島流し行事については2020年1月31日(金)秋田魁新報の「ハラカラ」にて掲載予定)

こちらも引き続きご検討いただけることに。

おいとまする際、私はあるものに気づいてしまいました。こたつの中から覗く排気口のようなもの。東北発祥の「アレ」です。

その名も「こたつホース」。ヒーターから出る温風をこたつの中に取り込む装置で、こたつの電気代が幾分節約できるとか。

「初めて実物を拝見しました。写真を撮らせてくださいっっ!!!」
私は興奮しながら撮影させていただきました。

その様子をみていたTさんは「え~?(そんなに驚くのが不思議そうに)集落のみんなが使ってるよ~」とおっしゃっていました。

この度は貴重なお時間の中、ご相談させていただきありがとうございました!

湯沢から秋田市への帰り道。雪が降ってきました。
秋田も雪シーズンに突入です。

※「人形道祖神を首都圏にお連れしたい ~能代市二ツ井小掛編」はこちらからどうぞ。男神を新しく作っていただけることになりました。来年東京にお連れします!

【テレビ出演情報】NHK・BSプレミアムに秋田人形道祖神プロジェクトが仙北市桧木内・吉田集落の皆さんと一緒に出演します!

ぶらりニッポン鉄道旅・“信念の人”を探して JR羽越本線

 NHK/BSプレミアム 2019年12月12日(木) 19:30~20:00 【再放送12月14日(土) 7:45 ~8:15/12月19日(木)12:3013:00】

Writerこの記事を書いた人

投稿者:宮原 葉月
イラストレーター 宮原 葉月
広告・書籍・雑誌でイラストを描く。 「LOWELL Things」(ABAHOUSE)とのコラボバッグ、 シリーズ累計49万部「服を買うなら捨てなさい」(宝島社) 装画等を担当。 http://hacco.hacca.jp Twitter @hatsukimiyahara