開催中のクラウドファンディング「神秘的な秋田の民間信仰:人形道祖神の徹底取材本、続編刊行へ」の限定リターン用に、山田のジンジョサマを描きました。

なぜジンジョサマを描きたかったのか。イラストレーターとしてお伝えしてみたいと思います。
ジンジョサマとの最初の出会いは昨年の夏。小松さんと大館で行われていた人形道祖神の作り替え行事取材のあと、「山田という集落があるので行ってみましょう」と連れて行ってもらいました。
山田という集落にたどり着く前に、なにやら今までみたことがないような不思議な風景が続きます。不思議といっても、田んぼが広がるばかりなのですが、山の麓、閉じられた空間の中にお邪魔していく感じがありました。
集落に辿り着くと、いらっしゃいました、ジンジョサマが。小さな集落に男女ペアのジンジョサマが8体×2の16体いらっしゃいます。この日は1ペア見逃してしまったのですが、マネキンのようなリアルな女神やプリテミティブ感ある女神もいました。
「なんとも不思議な集落だ」というのが私の第一印象でした。
昨年12月、「いよいよ作り替えをするそうです。取材に行きましょう!」と小松さんから連絡がありました。
朝から午後までの作り替え作業の様子を取材させていただきました。詳細は続編をご覧いただきたいのですが、お顔だけのただの「板」から、ワラでボディが作られていきます。とりわけ集落の皆様が真剣に作られている様子を拝見し、「奇怪」なジンジョサマがどんどん生々しくなっていくと申しましょうか、「生きている」と感じるようになります。完成したジンジョサマは、村を守る大事な神様として、宿の方のご自宅の床の間に奉られました。

集落の皆様の篤い信仰を目の当たりにし静かな衝撃を受けました。「奇跡的にこの地で数百年(はたまた数千年?)から続く信仰が残っている!!」と思いました。
このときの衝動を絵でポップに変容しながら表現し、「伝えたい」という強い念を昇華させていただきました。
秋田に残るこの奇跡が、どうか広く伝わりますように。
おかげさまでクラウドファンディングの達成率は現在37%です。たくさんのご支援ありがとうございます!残り41日間。どうかご支援を頂けたら幸いです。
クラウドファンディングのプロジェクトページはこちら。ジンジョサマTシャツをご覧いただけます。
https://readyfor.jp/projects/akitadosojin
