「ショウキサマが6体いらっしゃる能代市鶴形にて、3月23日に『ジンジョ焼き』が行われるので行ってみましょう」と小松さん。
ワラで作られた2つの依代(よりしろ)があり、「どちらがジジですか?」と尋ねてみると「う~ん、わからん!少し大きいからこっちがジジかな」と曖昧なところが面白いと思いました。かつてはもっと大きな姿をしていたそうです。
昔は子どもたちが中心の行事でしたが、今では年配の方がメインでされています。今年はコロナの影響で子どもの姿は一人も見当たりませんでした。
かつては会場からみえる「たちこうべ山」と縄文遺跡で知られる「上ノ山」へ、子どもたちはそれぞれ二手に分かれて山を登り、ジンジョ焼きをしていたそうです。その際集落の人々から託された沢山の「ツツコ(※)」を背負っていたとか。
※「村を守る不思議な神様2」の「若畑のニンギョウサマ」の章で登場するワラで作られた棒状のもの。中にあんこ餅が入っています。
今回「村を守る不思議な神様1」の取材でお世話になった小林さんが目の前でワラを使い「ツツコ」をあっという間に作られていました。


ツツコにいれ焼いたおまんじゅうをお裾分けいただきました。

依代が燃え尽きるまで、椅子に座った年配の女性とお話しさせていただきました。初めてお会いしましたが、とてもやさしく接してくださり少し驚きました。いつもは時間をかけてゆっくり地元の方との距離を縮めていくのですが、今回はいきなり距離が短くなったからです。大変有難いことだと思いました。
数年前から鶴形へ働きに来られた外国の方の食文化に驚かれたり、日本語を少しずつ話せるようになったんだよ等、世間話をしました。リアルな鶴形の様子に興味津々です。

依代が燃え尽きました。
広大な米代川を目前に、うららかな日和、ジンジョ焼きをみることができ大満足の私たち。最後に6体のショウキサマをみてまわりますか!と思っていたところ、小林さんが「今ちょうど2体のショウキサマを作っている人がいるので、見に行きましょう」と声を掛けてくださいました。
作りたての鶴形のショウキサマ!?
早く早くみたい! 気持ちが早まります。
つづく