Q
3

なぜ秋田にたくさんあるのですか?

A3.古来の風習が代々受け継がれている、と考えられます。

人形道祖神は秋田県が間違いなく全国一多く分布しています。その形態は様々で「どこまでが人形道祖神としてカテゴライズできるか」は意見が分かれるところだと思いますが、ざっくり言うと全国で200体ある人形道祖神のうち100体は秋田県にあると思っていいでしょう。それは数だけでなくバラエティの豊富さにおいても抜きん出ています。

秋田県内でも県南の雄物川流域、県北の米代川流域(特に大館市)に分布が密集しています。面白いことにナマハゲとその類似行事が行われているエリア(特に男鹿南秋、河辺、由利地域)にはほとんど見られません。これには何かしらの意味があるのかもしれませんね。
なぜ秋田県にこれだけたくさんの人形道祖神が祭られているのか。それは江戸時代に藩主として統治した佐竹氏が関東地方からこの信仰を持ちこんだからなのでは、とも言われていますが、実際のところは分からないです。一つ言えるのは人形道祖神に限らず、秋田県は伝統行事や芸能の宝庫であること。古来の風習が今でも秋田の農村では受け継がれているのです。