秋田は実りの季節を迎え、食料品店には新米も出始めました。今月の終わり頃から来月にかけては、県内各地で「秋の人形立て」が行われます。今年も何カ所か、取材に伺いたいと思っています。
10月は秋田人形道祖神プロジェクト関連のイベントが2回開催されます。まずは、10月5日(土)、秋田市中心市街地「エリアなかいち」で行われる食と音楽の祭典「ギブミーベジタブル」。来場者には入場料として、野菜やその他食材を持ち寄っていただき、料理人がその場で調理して、無料で提供するというイベントです。

今回は秋田公立美術大学に所蔵されている小掛のショウキサマが会場に設置し、そこに「野菜祭壇」を作ります。もしかすれば、ショウキサマの「衣替え」も行われているかもしれません。
午後2時からはギブミーベジタブル代表の池田義文さんとANP小松によるトークイベント「道祖神と食の祭典」も開催いたします。タイトルは2022年に秋田魁新報に掲載した「ゆきゆきて出羽路10」から。ミュージシャンでもある池田さんは、各地の伝統音楽や風習にも造詣が深く、どんなお話ができるのか、とても楽しみにしております。入場無料ですが、ぜひ野菜とマイ皿、マイ箸、マイコップをご持参ください。
当日は小松クラフトスペースとして秋田人形道祖神プロジェクトの書籍やグッズも販売いたします。ぜひ会場でお待ちしております♪

10月20日(日)は京都市にあるカフェギャラリー・ときじくさんのイベント『TradArt Complex~秋田×京都編』で、秋田人形道祖神プロジェクトのスライドトークを開催します。京都での講演会は2021年10月の京都市立芸術大学のアートプロジェクト以来、実に3年ぶり。小松、宮原が揃ってお話しするのは、今年2月の品川キヤノンギャラリーSでのイベント以来です。
スライドトーク「秋田人形道祖神プロジェクト」
出演:小松和彦(郷土史研究家)、宮原葉月(イラストレーター)
10月20日(日)16:00~ 会場:カフェギャラリー・ときじく
入場無料・要予約(こちらからお申し込みください)
会場では秋田人形道祖神プロジェクトの書籍やグッズを販売する他、カシマニンギョウ、人形道祖神の手、サンダワラなどの資料や宮原さんの線画パネルを参考展示(10/2~31まで)関西でのトークイベントは2回目ですが、展示は今回が初めて。いぶりがっこや佃煮、お酒など秋田のグルメも楽しめますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。
青森市でのトークイベントも大盛況
7月27日、青森市のcafe&gallery ペーパームーンさんで小松のスライドトーク「村を守る不思議な神様~人形道祖神のひみつ」が開催されました。今年は六ヶ所村出戸の百万遍、十和田市板ノ沢のカヤニンギョウと、青森県内での取材が続いていましたが、ありがたいことにトークイベントの機会もいただきました。青森でイベントをやらせていただくのは、これが初めてです。

せっかく青森に行くのだから取材も、ということで、早朝に秋田を出発し、南部地方を中心に車で回りました。この地域では、夏に虫送りや人形祭りといった藁人形の行事が催されています。祭りを見ることはできませんでしたが、1週間前に立てられたばかりの東北町上板橋のニンギョウにお参りしました。旧暦6月16日に行われる人形送りで制作され、秋頃まで村の入口に祀られます。

午後2時半からのトークイベントにはあいにくの大雨にも関わらず、会場いっぱいのお客様にお集まりいただきました。今回は「ご当地の人形道祖神」にも焦点をあて、板ノ沢のカヤニンギョウや出戸のジンジョ、そして数時間前に見てきたばかりの上板橋のニンギョウなどを紹介しました。秋田県外の人形立て行事について講演会で取り上げるのはこれが初めて。今年、県外での取材が増えたことで、お話しする内容の幅が広がってきたのかもしれません。10月20日の京都のイベントでも、最近の取材成果をお披露目できれば、と思っております。