2024年も残すところひと月あまり。そんな中、今年の締めくくりに相応しい企画をこの度、秋田公立美術大学博士課程の公開型イベント「複合芸術会議」の一環で開催する運びとなりました。
現在、私が在籍している「複合芸術研究科」では「自らの専門の外部に越境して異なる領域の実践の方法や思想を学ぶ」ことを研究法の一つにしています。今回はこの「複合芸術」という視点からも、人形道祖神のリサーチや伝承について考察していきます。
「なまはげだけが秋田じゃない~人形道祖神×複合芸術」
会期:2024年11月28日(木)14:30~17:00(開場14:20)
出演:秋田人形道祖神プロジェクト(小松和彦、宮原葉月)
会場:秋田公立美術大学大講義室(講義棟A2階)※キャンパスマップはこちら
入場無料
※本学学生や教職員は参加自由。学外者で参加ご希望の方はこちらのフォームからお申し込みください。
・スライドトーク 14:30~
①「秋田県の人形立て行事について」小松和彦(郷土史研究家、秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科博士課程)
秋田県では疫病を防ぐまじないとして藁や木で作った人形を村境に設置する「人形立て行事(人形道祖神)」が各地で行われている。現在、秋田美大構内に展示されている人形道祖神の事例を中心に、行事の特色や魅力について解説する。

②「人形道祖神を広めたアートの発信力」宮原葉月(アートクリエイター)
主に民俗学の中で語られてきた人形道祖神を、宮原葉月はアートとして表現し、全国の幅広い年代層から注目を集めることができた。地域に伝わる民俗行事について、その背景や関わった人々の思いを絵画やイラストに表現する過程を紹介する。

・ガイドツアー 16:15~
秋田美大には現在、数体の人形道祖神が展示されています。校内を巡りながら、それぞれの見どころを解説いたします。

このイベントは秋田公立美術大学「複合芸術会議2024」のプレイベントです。「複合芸術会議2024」は2025年1月24日から2月2日にかけて開催予定。この期間中も人形道祖神関連の企画を予定しております。
11/28のイベントの詳細は秋田公立美術大学大学院のページにも掲載されております。秋田人形道祖神プロジェクトとして二人揃ってのスライドトークは、秋田市では久々の開催。平日の日中ですが、学外の方も参加可能ですので、ご都合がよろしければ是非お申し込みください。
10/20、京都でのイベントは大盛況

10/20に京都市・カフェギャラリーときじくさんで開催された秋田人形道祖神プロジェクトの講演会では、ギャラリーのオーナーである守田さんをはじめ、参加してくださった皆様が熱心に聞いてくれるおかげで、楽しくお話させていただきました。(写真は会場でのグッズや資料の展示の様子)
前半は私が秋田の人形道祖神について、後半は宮原さんがリサーチとアートの融合性について動画や写真をご覧いただきながらお話しました。アンコール(?)では今年取材したばかりの青森県の人形立て行事をご紹介。アットホームな雰囲気の中、最新の活動成果をご披露しました。
秋田人形道祖神プロジェクトがスタートして6年。取材を重ねながらそれぞれの専門性を深められたことで、トークイベントの内容もかなりアップデートされています。これをさらにブラッシュアップさせて、11/28の秋田美大でのイベントに臨みたいと思います。